【業界研究:広告業界vol1】電通や博報堂といった広告代理店が転換期を迎えている!?

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著者:株式会社Via career

今回は広告業界の基礎知識として、【広告業界を取り巻く環境の変化】についてご説明させていただきます。電通や博報堂、ADKといった広告代理店を志望する学生さんはぜひ参考にしてください。

1. 広告業界を取り巻く環境の変化


今広告業界が大きな転換期を迎えています。デジタルテクノロジーの浸透、インターネットという新たなコミュニケーションインフラの登場は、企業とユーザーの関わり方を根本的に変え、広告のありかたも大きく変えました。「企業やクライアント」、「メディア」、「社会/生活者」といった広告代理店を取り囲む環境の変化に伴い、従来のビジネスモデルでは必ずしも適応できない時代になっています。


― 広告業界における「企業/クライアント」の変化

広告代理店のクライアントを取り囲む経営環境は大きく変化しており、国内市場の成熟化、新興国の発展、インターネットの台頭により、国境はなくなり、グローバルレベルでの競争に迫られています。

また、企業のマーケティングコストのかけ方にも変化があります。これまでは広告宣伝や販売促進などのマーケティング施策に関しては、投下した資本に対する収益性などは議論されず、費用をかければ売上への効果も上がるという志向がほとんどであったが、競争の激化や環境の変化により、投資した広告や販売促進が売り上げや収益へ直接どの程度効果があったのかを求める、利益重視(マーケティング戦略の効果を客観的に把握する為の指標を重要視するマーケティングROI志向)へとマーケティングコストが移行しています。

― 広告業界における「メディア」の変化

インターネット、そしてスマートフォンの登場といったテクノロジーの進化は、ユーザーの行動を一変させ、それに伴い消費者・生活者が接触するメディアも刻々と変化しています。これまでは、4マスと呼ばれる【テレビ・新聞・ラジオ・雑誌】が中心でしたが、webやソーシャルメディアによるデジタル広告によって、「適切な対象に・適切なメッセージを・適切なタイミングで」提供することが可能になりました。

― 広告業界における「社会/生活者」の変化

日本で急激に加速している少子高齢化といった社会構造、市場構造の変化に伴い、成熟している生活者はより厳しい眼を持ち、求められるサービスや商品も変化しています。また、生活者のライフスタイルの多様化に伴い、これまでの大量生産・大量消費を前提としたマス・マーケティングだけでは、生活者をとらえることができなくなっています。

2. 広告代理店の収益構造の変化


広告代理店はこれまで、主に【テレビ、ラジオ、新聞、雑誌】のメディアマージン※によって収益を上げてきました。現在約6兆円とされる国内の総広告費のうち、【テレビ、ラジオ、新聞、雑誌】の四媒体の広告費は約4兆円であり、そのうち約2兆円をテレビが占めています。ただ、以下から見て取れるように、近年デジタル広告の出現により、4マスの売上高が減ってきています。

広告代理店のビジネスは、広告を出稿しようとする広告主に対して、様々なメディアが保有している広告枠を販売することです。その販売料金から得る手数料(マージン)を収益としています。

マージン率は、各メディアによって変わります、大方テレビが最も高く15~20%とされています(4マス全体でのマージン率の平均は10%とされています)。「大手の広告代理店はテレビの広告枠の扱いが多い」、「設備投資がほぼ不要で、人が投資対象となる」、「SP広告(マスコミ4媒体以外の媒体を活用する広告)に比べ、テレビ広告の方が作業の手間が楽」といった理由から、大手広告代理店の高給料が実現しています。(ちなみに日本1位の広告代理店の電通の広告枠の占有率は、TBS59.4%、NTV42.9%、フジ50.7%、テレ朝38.6%、文芸春秋27%、週刊文春25%、週刊新潮28%、読売新聞22.5%、毎日新聞24.1%と、日本の広告料の24%を握っています)

― 2015年のメディア毎の売上高
※「国内」は経済産業省「特定サービス産業動態統計調査・広告業」より

【新聞】
電通 前年比15.7%減、960億3600万円
国内 前年比7.4%減、3581億円

【雑誌】
電通 前年比6.8%減、320億5300万円
国内 前年比5.9%減、1037億4100万円

【ラジオ】
電通 前年比2.6%減、140億4800万円
国内 前年比1.4%減、512億2200万円

【テレビ】
電通 前年比3.4%減、6801億9000万円
国内 前年比1.7%減、1兆5191億1200万円

【インタラクティブメディア】
電通 前年比12.2%増、850億3600万円
国内 前年比14.3%増、5615億2200万円
※国内は「インターネット広告」

【OOHメディア】
電通 前年比10.6%増、594億6600万円
国内 前年比0.02%増、2699億1100万円
※国内は「屋外広告」「交通広告」の合算

3. 広告代理店の今後


消費者やクライアントが使う広告メディアの変化に伴い、広告代理店は、既存の収益の多くを占める4マスのマージンに加えて、既存の手法にデジタルを融合し進化させた「新たなマーケティング」として、継続的な革新が求められています。
取り巻く環境に適応し、プラットフォーム上で得られる生活者のリアルの情報や情報の流通ルートを活かすことで、①プラットフォーム上で展開する新規ビジネスモデルの開発②クライアントの課題発見・解決の幅を拡大し、解決に導くクライアントへより品質の高いソリューションの提案が求められてきます。

いかがでしたでしょうか。今回は、「広告業界を取り巻く環境の変化」と「収益構造・ビジネスモデルの変化」について、基礎的なことを説明させていただきました。ぜひ参考にしていただければと思います。

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