【業界研究:金融業界vol3】国内の銀行、証券会社、外資系の証券会社、何が違うのか。

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著者:株式会社Via career


前回、前々回は、金融業界の基礎知識として、【銀行と証券会社の役割】【証券会社の部門と業務内容】に関してご説明させていただきました。今回はさらに業界の中身を踏み込み、日本の金融業界にどのようなプレイヤーがいるか具体的に見ていきましょう。

1. 銀行の種類は「普通銀行」と「信託銀行」に分類される


銀行は、預金取扱い金融機関として国から営業免許を取得した株式会社で、大きく普通銀行と信託銀行のふたつに分かれます。

【普通銀行】
銀行法によって設立された銀行のことで、主な業務としては、預金の受入れ、資金の貸付け、為替取引等。

① 都市銀行 … 大都市に本店を置き、全国規模で業務展開している普通銀行です。全金融機関の資金量の約4分の1を都市銀行が占めています。合併や統合が進み、三菱東京UFJ、みずほ銀行、三井住友フィナンシャルグループ、りそな銀行、埼玉りそな銀行、みずほコーポレート銀行の6行になります。

② 地方銀行 … 各都道府県に本店を置き、各地方を中心営業展開している普通銀行です。取引対象を地元の中小企業や個人に置いています。資金張は、金融機関全体の約10%になります。横浜銀行や千葉銀行、福岡銀行、鳥取銀行、北海道銀行など64行になります。

③ 第二地方銀行 … 元は相互銀行で、株式会社へと転換し普通銀行となった銀行のことです。きます。地方を営業の中心としている点は地方銀行と同じですが、所属している協会が違います。第二地銀は、元は規模が小さく、ややリスクの高い業務を行っていた金融業者が、銀行と同じ業務をやるようになったものです。東京スター銀行や関西アーバン銀行など、第二地方銀行協会に加盟する45行です。

④ 新しいタイプの銀行 … インターネット専業の銀行や、ケータイ銀行など新しい形態の銀行が生まれています。新生銀行やあおぞら銀行、ソニー銀行などです。

【信託銀行】
信託銀行は、銀行業務に加えて、お金や株、土地といった資産を預かり本人に代わって資産を動かし、管理運用を行う信託業務も取り扱います。全国銀行協会に加盟している信託銀行は中央三井信託銀行、三井アセット信託銀行、三菱信託銀行、住友信託銀行などの8行です。

2. 証券会社の種類(日系)


証券会社の役割証券会社の部門、業務内容に関しては、前回、前々回の記事でご説明させていただきました。銀行預金をするには、預金口座を開かなければならないのと同じように、株式投資をするには、まず証券会社に取引口座(証券口座)を開く必要があります。国内の証券会社には、日系と外資系があり、日系の証券会社には「ネット証券」と「店舗証券」の二種類に大別できます。

【店舗証券】
よく街中でも見かける実際の店舗で証券会社のスタッフと対面して取引注文を行う証券会社です。野村証券や、大和証券、SMBC日興証券、みずほ証券がこれにあたります。

【ネット証券】
インターネット上で取引を行う証券会社です。SBI証券や松井証券、GMOクリック証券、楽天証券がこれにあたります。

― 店舗証券とネット証券の違いとは
① 口座開設 … ネット証券は3-10日程度かかるのに対し、店舗証券の場合は、本人確認書類、振込先口座、認印があれば、即日開設可能です。

② 口座管理料 … ネット証券は無料に対し、店舗証券の場合料金が発生します。(3000円)

売買手数料 … ネット証券の取引手数料は店舗型証券の10分の1ほどです。店舗型証券の方が高いです。(例えば、50万分の株を買う場合、店舗型では6500円ほど、ネット証券では450円ほどの手数料になります。)

⑤ 担当者の有無 … ネット証券の場合、担当者はいません。それに対し、店舗型証券は担当者がつき、投資アドバイスを受けたり相談したりできます。 (ネット証券でも、分らないことなどがあった場合は、コールセンターに電話したり、メールで問い合わせをすることが可能です。)

⑤ 取引の相談 … ネット証券の場合、取引の概要は案内しますが、投資相談は受けていません。全て自身の判断で投資することになります。店舗型証券は、資産管理や、運用設計、相続などに関する相談が可能です。

⑥ 電話営業 … ネット証券の場合は、メールによる情報発信です。店舗型証券の場合は、電話や訪問による営業があります。

― 利用者のタイプの違い

【店舗証券を利用する人のタイプ】
「投資に関するアドバイスを求めている、コミュニケーションを担当者と取りながら資産を運用したい」、「PCになれておらず。電話や対面で取引したい」、「店舗型証券から情報を得て、売買取引はネット証券で行う」といった人が利用しています。特に相場の動きが大きく、自分で判断が付かない場合、証券会社の担当者に直接情報をもらうことができるのは大きなメリットです。

【ネット証券を利用する人のタイプ】
「自分自身で資産運用を計画する」、「自身のペースで取引する」、「頻繁に売買することで、小さな利幅を取る」といった人は、担当者が必要なく、手数料も安く済ませたいので、ネット証券を利用します。売買手数料が安いというメリットもありますが、ネットのシステムトラブルなどが発生すると利用できなくなるといったデメリットも存在します。

3. 外資系の証券会社と日系の証券会社の違い


ゴールドマン・サックス、モルガンスタンレー、JPモルガン、メリルリンチ日本証券、UBSグループ、バークレイズ、ドイツ銀行、クレディスイス、シティグループ、HSBCホールディングス、BNPパリバグループ。日本国内には、海外の証券会社の日本オフィスがあります。日系の証券会社と外資系の証券会社、一体何が違うのでしょうか。


給与 … 年収は外資系の方が高いです。以下は、ボーナス(現金やRSU(制限付き株式)) を含めた総報酬の目安になります(2013-)。証券会社(投資銀行)には、前回の記事で説明した通り、投資銀行部門とマーケット部門があり、ベースの給与水準に差があります。アソシエイトまでの若手の給与水準だと、投資銀行部門とトレーダー、セールス、リサーチの順番になっています。 (ちなみに労働時間は、投資銀行部門、セールス、トレーダーという順番です。)

<外資系証券会社(投資銀行)のベースサラリー>
・アナリスト1年目:750万円
・アナリスト2年目:900万円
・アナリスト3年目:1,000万円
・アソシエイト1年目:1,200万円
・アソシエイト2年目:1,300万円
・アソシエイト3年目:1,400万円
・ヴァイスプレジデント(VP):1,500万円~
・ディレクター/エグゼクティブ・ディレクター:2,500万円~
・マネージング・ディレクター:3,500万円~

※最近では、野村HDが2011年春の新卒採用から投資銀行部門など専門性の高い一部の業務で、従来の約3倍の初任給 (650万+賞与)を支給するようになっており、グローバルな給与体系を導入することにより、有能な人材を確保し、外資系証券と競争できる体制を準備している。

部門別の実績(どの会社がどの部門やどの地域に強いのか) グローバルでは強くても日本ではそこまで強くない外資系証券会社もあれば、グローバルでは弱くても日本で働く分にはトップクラスの実績を誇る外資系証券会社も存在します。

③ 人材の流動性 … 外資系の方が、流動性は高いです。辞めていく人の中には「別の魅力的な職場を見つけた」、「友達と一緒にビジネスをやる」といったポジティブな辞め方をする人間も多い一方で、不採算部門や人事評価の低い従業員はリストラの対象になります。(バークレイズ日本で現物株部門全面撤退、100人削減)

そもそも証券業界は、構造的に収益の振れ幅が大きく、翌年度以降の業績を見極め、経費をコントロールすることが難しい業界です。外資系と日系の最も大きな違いは、「最終的な人事決定権が日本法人社長にあるのか、米英などの本社経営陣にあるか」という点にあります。就職を希望する際は、外資系金融機関では、人件費は変動するものであり、非常に不確実性の高い業界であることをしっかりと理解しておきましょう。

④ 人に対して、仕事の割り当て方 … 日系の場合は、人に対して仕事を割り当て、外資系の場合は、仕事に対して人を割り当てる。

正直、就職活動における<日系VS 外資>というわけ方は、意味が無く、人材の水準・報酬水準・グローバルキャリアへのアクセスという意味で、どの会社が強いかという個別論で考えるのが正しいのではないでしょうか。自分が職業に求める基準で何に重きを置いているかを考える必要があります。

4. 金融業界への就職を目指している学生へ


金融業界は、複雑で実際にどのようなことを行っているのか分からないという学生多いのではないでしょうか?そこで、金融業界を見る際に、どのような観点から見ればよいのかをお伝えしたいと思います。

① 銀行と証券会社(投資銀行)の違い
② 銀行と証券会社(投資銀行)が提供しているサービス
③ どのようなプレイヤーがいるのか
④ 収益構造(何によって収益を上げているのか)
⑤ 銀行と証券会社(投資銀行)の部門と業務内容
⑥ 金融業界の過去の変化
⑦ 銀行が求める人材/証券会社が求める人材
⑧ 銀行/証券会社(投資銀行)に就職することで得られるスキルと経験
⑨ 入社後のキャリア
⑩ 就職活動の時期

今回は、この中でも、③どのようなプレイヤーがいるのかについて、基礎的なことを説明させていただきました。ぜひ参考にしていただければと思います。

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